見通し

IX マーケットプレース: 2020年5月27日

かなり、それもかなりいい感じ

COVID-19 の感染者数の推移は横ばいに入り、広告の出稿量は以前の調子を取り戻しつつあります。しかし、まだ喜び勇むには早すぎます。出稿量は COVID-19 発生以前に比べ、依然として低い状態です。しかし、トレンドラインは好ましい方向へと動いています。トーキング・ヘッズの歌にあるように、「ディスコでもなければ、ふざけてるわけでもない」、これは良いニュースです。そして私たちは皆、ちょっとした良いニュースを待ち望んでいます。

北米では、多くの人が必要としている連休が近づいています。皆さんも仕事を休んで、ご家族と時間を過ごされますよう願っています。ニューヨーク、ロンドン、そしてシドニーでも、家にいるのがこれほど良く、同時に悪くもと思えた時代はありません。とりあえずは、外に出て、社会的距離を保ちながらビタミンDを補給してみましょう。

本来、今週はさらに幾つか難解なデータポイントの解説をしようと思っていましたが、回復基調の業種がいくつか見つかったので、それは延期することにしました。データのインサイトについては来週分析したいと思います。

皆様の安全、健康、幸福を心からお祈りしております。

Will Doherty
グローバルマーケットプレイス開発担当上級副社長
Index Exchange

データ

*トム・ハンクスにこれが現実だと気づかされ、ウィルソンで横ばいに到達。サタデー・ナイト・ライブは、ゆっくりながらも戻りつつある希望を示している。
*トム・ハンクスにこれが現実だと気づかされ、ウィルソンで横ばいに到達。サタデー・ナイト・ライブは、ゆっくりながらも戻りつつある希望を示している。

この表の対象期間が原因で、初見では見逃してしまいそうですが、5月の中間点を過ぎた頃に幾つかの業種で上昇傾向が見られます。小売は効率的な回復をみせ、COVID-19 発生以前の水準に戻っており、メディア分野もその動きに追随しています。自動車、金融、そして旅行でさえ、上昇基調に乗っています。急落時から約8週間が経過したことを考えると、頻繁に語られるように、多くの企業が状況に合わせて調整、再検討し、マーケティングを再開するためには時間がかかったということになります。今のうちに言っておきましょう。6月には好調に第2四半期を閉じることができるでしょう。

小売

私は、小売業種の変遷について当初より書いてきました。以前の記事で、小売業が、Eコマース戦略が主要な収入源に押し上がり、既存店舗は配送ハブに姿を変えながら、対面販売ではなく配送を強みとすることになるだろうと述べました。。これはすでにこの業界が迎えていた転換点ではありますが、パンデミックによってその動きが急速に進んだと見ています。それにしても、この統計値には驚かされました。

出典:バンク・オブ・アメリカ、米国商務省、Shaw Spring による研究
出典:バンク・オブ・アメリカ、米国商務省、Shaw Spring による研究

この業種では、大手企業の数社が大打撃を受けたものの、極めて順調な回復の途上にあります。この変遷期において、これからも J. C. ペニーや J. クルーのように大手の既存小売店が影響を被ることは免れないでしょう。。しかし、業種全体は成長し続ける環境であり、そのような中ではプログラマティック広告への支出は負担どころか大切な投資であり、ライフラインともなるのです。

自動車

経済活動が再開される中、自動車分野は徐々に動きを取り戻し始めています。レンタカーや修理サービスだけに偏っているわけでもありません。自動車販売店の出稿が再び増え始めているのです。小売業と同様、自動車産業も現状に合わせた変化を強いられることになるでしょう。特に販売店の営業方法には大きな変化が求められます。例えば、店舗で来客を待つのではなく、アポを取った上で、試乗車は戸口まで届けられることになるでしょう。また、バーチャルショールームやデジタル中心の取引が増えることになると思われます。そうすることで、カウンターの前で納車書類の作成のために長時間待たされることもなくなるのではないでしょうか。これは決して小さな変化ではありません。実現までには時間がかかりそうですが、変化は避けられそうにありません。これは、現在の危機を乗り切るディスラプション(破壊的イノベーション)の好例です。そして、全体として消費者にはプラスの影響を与えるものです。

夏の大セール…

徐々に規制が解除されはじめ、夏を迎えるにあたり、広告バイヤー向けアプローチ策を考えるのに良い時期となりました。

パブリッシャーの皆様は、四半期や半年ではなく、2~4週間単位の計画サイクルに注目すべきでしょう。意思決定を市場動向に合わせ、戦略は業種別傾向に焦点を合わせたものとします。今、最も貴重なのは、時間です。今年の残された期間を作戦計画に費やすのは、おそらく最善ではないでしょう。バイヤーが求めているのは柔軟性であり、コミットメントではないのです。これはパンデミックが続く限り変化しないでしょう。恋人が別れ話に使う、「原因は君じゃない。僕が悪いんだ」的状況とでも言いましょうか。

とは言え、オープンマーケットプレイスに限定した場合に比べ、何らかの条件設定が主体となった出稿量がより増加しています。ここで見る条件の多くは、割引や柔軟性を提供するものです。短期間に価値を生み出せるものであれば、、バイヤーは協力してくれるでしょう。

人生と同じように、広告でも、夏は長期的なコミットメントに向いた季節ではありません。端的に言うと、コミットメントがほとんどなく、条件も付けずに、バイヤーが今すぐ利用できる短期の機会を提供することです。徐々に使える予算が増えているため、有効な使い道を用意するようにしましょう

オフィス環境

オフィスの終焉は、それ自体がクリックベイトとしての光景を作り上げています。

出典:Bloomberg, ブルック・サンプル (Bloomberg 論説委員)
出典:Bloomberg, ブルック・サンプル (Bloomberg 論説委員)

これだけは確かですーオフィスや仕事の性質、そして私たちの仕事のやり方は変化しました。パンデミックが終わっても、元に戻ることはないでしょう。しかし、オフィスが完全に放棄されるという考えは、無意味な誇張に過ぎません。私たちは生来、人とのつながりと社会的なやり取りが必要な生き物です。多くの業界では在宅勤務が可能であることが分かりました。しかし、可能であることと、それを求める、というのは異なるものです。「できるからといって、やるべきということではない」と、よく言われるように。一部の企業は恒久的に在宅勤務へと移行するかもしれませんが、多くの人々は職場に戻りたいと思っているのではないでしょうか。

イノベーションとは、とかく人口密度の高い場所で起こるものです。そのため、特にテクノロジーや金融など一部の業界にとって、都市部は大きな役割を果たします。一定圏内に才能が密集し、その中で企業同士が人材とアイデアを奪取しようと競争します。競争は、結創造性と投資を促進させるのです。これらの事象は、広範囲に散らばることは少なく、見出しにくいものです。

同様に重要なこととして、若い人たちは在宅勤務を好まないということが挙げられます。特に私たちの業界では、地域社会や教室の助けなしに、リモートで人材開発するのは困難なことです。若者は都市生活の重要な一部を占めており、広告とテクノロジー業界にとってもまた然りです。特に私たちの業界に限っても、在宅勤務のみの社会で、その種の創造性を育んだり、必要な共同作業を実施することは考えられません。

出典:The Wall Street Journal, Dana Mattioli (記者) および Konrad Putzier (記者)
出典:The Wall Street Journal, Dana Mattioli (記者) および Konrad Putzier (記者)

現在の状況が終わりを迎えるとき、オフィスはどうなるのでしょうか。確かなことは分かりません。ただ、何か違ったものになることは想像できます。おそらく、よりコンパクトなスペースであったり、(安全になり次第)共同スペースを使ったコラボなど、より柔軟性を追求したものになるでしょう。もはやパーティションの集合体には戻って欲しくありません。Index Exchange では次世代型オフィスへの移行ができたことを大変喜んでいます。このような挑戦に満ちた環境で、事業が継続できているのは素晴らしいことです。確かに、この環境も仕事はできています。しかし、同僚にまた会う日が待ちきれないのは、私だけではないでしょう。世界中の同僚に、世界中のオフィスで会いたいです。だから、出張旅行自体が終わるとは思いたくないのです。

うれしいお知らせ

COVID-19 の影響で図書館にどのような変化が起きているかを示す記事を読みました

出典:The Atlantic, Deborah Fallows (Fellow at New America)

これほど重要なサービスが、より人々の役に立つよう新たな変化を遂げているのを見て心が温かくなりました。多くの人は、地元の図書館が助けを必要とする人たちのために大切な役割を果たしていることを見過ごしがちです。時代遅れの遺物のように思われるかもしれませんが、私たちが最も必要とするときに、素晴らしい活動をしてくれているのです。地域社会の援助を考えているのであれば、まずは地元の図書館からはじめてみてはいかがでしょうか。

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